ソルトレークのきらめき 〜第3話 ヒリつく勝負〜
2004年4月1日※前回までのあらずじは今回から削除とさせていただきます。
男はライターの歯車をいきおいよく回し、火を付けた。
「さぁ、次はキミの番だ。」
涼しい表情で男はダニーにライターを手渡した。
「お・・おぅ、よぉし・・・いくぞ・・・。」
ジャッ!ジュボッ!
多少ぎこちない手つきながらもダニーは豪快に歯車を回し、
火をつけた。
「へっ、付いたぜ。お前の番だ。」
「ふむ、貸したまえ。では・・・・。」
シュボッ!
「さぁ、キミの番だ。」
男はライターを手渡す。
「おっと、さっきキミが豪快に回したせいで石がすこし減っているかもしれない。気をつけたまえ。」
「へ、へっ、余計なお世話だぜ。」
ジャッ!ジュボッ!
今度はだいぶ手馴れた手つきで豪快に火をつけた。
「付いたぜ。楽勝だな。これじゃあつまらないぜ・・・」
「フッ・・・」
男は意にもとめないといった感じでライターに火をつけた
・
・
・
こうしてしばらく二人の間でライターのやりとりがおこなわれた。
男はほとんど変わらないペースで難なく火をつけ、
ダニーはライターを受け取るたびにブツブツと文句をいいながらも
あいかわらず豪快に火をつけた。
しかし二人の間にはだんだん緊迫感が走り始め、そしてその雰囲気に呼応するかのようにまわりがだんだん静まり返っていった。
男の表情はほとんどかわらないが火をつけるタイミングがすこし慎重になり、ダニーは冷や汗がにじみ始めていた。
「さて、まだつづけるかね?そちらはかなり落ち着きがなくなってきてるようだが?」
「けっ、みくびるな!まだまだ楽勝よ!さっさとライターをよこせ!」
男がライターを差し出すとダニーはを奪い取るように受け取った。
「こんなもん!!・・・・」
ダニーが火をつけようとした瞬間にみんな一気にシーンとなった。
そしてみんないっせいにじっとダニーをみつめた。
「くっ・・・なんだよお前ら!急にだまりこくりやがって!!集中できねぇじゃねぇか!」
「ほほぅ・・もしこれで火が付かなかったらキミは周りのせいにでもするのかね?まったく卑怯な男だなぁキミは。」
観衆は声はださずとも多少の嘲りを含んだ表情でダニーを見つめた。
「ん”〜〜〜・・・・・・・はぁ・・・落ち着け・・・よく考えたらたいしたことじゃない。」
ダニーは深呼吸して気持ちを落ち着けた。
「・・・・ライターを変えてくれ。そろそろガスが無いから付かなくなるかもしれない。これじゃあフェアじゃないだろ?」
「ふむ・・・・そうきたか。・・・・まぁいいだろう。キミがそうしたいのならそうするがいい。ワタシは確かにこのライターでやりつづける!とは言っていない。」
「勝負は常にフェアじゃなきゃな。ライターのせいで勝負が付いたらつまらねぇぜ。」
男は群集に向かって問いかけた。
「おぉぉいい!誰かライターを貸してくれんか!!」
群衆の中のひ弱そうな男がオイルライターを手渡した。
男はライターを受け取り、隅々まで見回した。オイルがしみこんでいるかどうか芯のにおいを確かめた。
「ふむ・・・・・よし、これでいいだろう。やりたまえ。」
「ジッポじゃねぇか・・これならまだまだ勝負は楽しめそうだな・・」
ダニーは完全に余裕を取り戻した。普段からオイルライターを使っている彼にとってオイルライターがどれだけ火が付きやすいか理解していた。
「へへ・・・・あらよっと!」
ジャッ!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「おっ!!あれっ?!なんで付かない?」
ジャッ、ジャッ・・・火は付かない。
男はにやりと唇の端をあげた。
以下次号!!
男はライターの歯車をいきおいよく回し、火を付けた。
「さぁ、次はキミの番だ。」
涼しい表情で男はダニーにライターを手渡した。
「お・・おぅ、よぉし・・・いくぞ・・・。」
ジャッ!ジュボッ!
多少ぎこちない手つきながらもダニーは豪快に歯車を回し、
火をつけた。
「へっ、付いたぜ。お前の番だ。」
「ふむ、貸したまえ。では・・・・。」
シュボッ!
「さぁ、キミの番だ。」
男はライターを手渡す。
「おっと、さっきキミが豪快に回したせいで石がすこし減っているかもしれない。気をつけたまえ。」
「へ、へっ、余計なお世話だぜ。」
ジャッ!ジュボッ!
今度はだいぶ手馴れた手つきで豪快に火をつけた。
「付いたぜ。楽勝だな。これじゃあつまらないぜ・・・」
「フッ・・・」
男は意にもとめないといった感じでライターに火をつけた
・
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こうしてしばらく二人の間でライターのやりとりがおこなわれた。
男はほとんど変わらないペースで難なく火をつけ、
ダニーはライターを受け取るたびにブツブツと文句をいいながらも
あいかわらず豪快に火をつけた。
しかし二人の間にはだんだん緊迫感が走り始め、そしてその雰囲気に呼応するかのようにまわりがだんだん静まり返っていった。
男の表情はほとんどかわらないが火をつけるタイミングがすこし慎重になり、ダニーは冷や汗がにじみ始めていた。
「さて、まだつづけるかね?そちらはかなり落ち着きがなくなってきてるようだが?」
「けっ、みくびるな!まだまだ楽勝よ!さっさとライターをよこせ!」
男がライターを差し出すとダニーはを奪い取るように受け取った。
「こんなもん!!・・・・」
ダニーが火をつけようとした瞬間にみんな一気にシーンとなった。
そしてみんないっせいにじっとダニーをみつめた。
「くっ・・・なんだよお前ら!急にだまりこくりやがって!!集中できねぇじゃねぇか!」
「ほほぅ・・もしこれで火が付かなかったらキミは周りのせいにでもするのかね?まったく卑怯な男だなぁキミは。」
観衆は声はださずとも多少の嘲りを含んだ表情でダニーを見つめた。
「ん”〜〜〜・・・・・・・はぁ・・・落ち着け・・・よく考えたらたいしたことじゃない。」
ダニーは深呼吸して気持ちを落ち着けた。
「・・・・ライターを変えてくれ。そろそろガスが無いから付かなくなるかもしれない。これじゃあフェアじゃないだろ?」
「ふむ・・・・そうきたか。・・・・まぁいいだろう。キミがそうしたいのならそうするがいい。ワタシは確かにこのライターでやりつづける!とは言っていない。」
「勝負は常にフェアじゃなきゃな。ライターのせいで勝負が付いたらつまらねぇぜ。」
男は群集に向かって問いかけた。
「おぉぉいい!誰かライターを貸してくれんか!!」
群衆の中のひ弱そうな男がオイルライターを手渡した。
男はライターを受け取り、隅々まで見回した。オイルがしみこんでいるかどうか芯のにおいを確かめた。
「ふむ・・・・・よし、これでいいだろう。やりたまえ。」
「ジッポじゃねぇか・・これならまだまだ勝負は楽しめそうだな・・」
ダニーは完全に余裕を取り戻した。普段からオイルライターを使っている彼にとってオイルライターがどれだけ火が付きやすいか理解していた。
「へへ・・・・あらよっと!」
ジャッ!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「おっ!!あれっ?!なんで付かない?」
ジャッ、ジャッ・・・火は付かない。
男はにやりと唇の端をあげた。
以下次号!!
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